
周知のとおり、インド映画はミュージカル仕立てになっているものが多く、普通『インド映画音楽』といえば、映画のミュージカルシーンに挿入されている歌を指します。
といっても厳密な定義があるわけではありませんが。
ちなみに現地では『Filmi Songs』とか『Bollywood Songs』*とか、色々なよび方をされています。
* Bollywood
ボンベイ(現ムンバイ)のハリウッドという意味の造語。ボンベイ以外の土地で作られる映画は『リージョナル』とよばれる。
映画音楽で活躍する歌手は、昔ならLata MangeshkarにAsha Bosle(この二人は姉妹),Kishor Kumar,Mohanmad Rafiらが有名でしたが 、80年台後半頃からAlka Yagnik, Kavita Krishnamurthy,Udit Narayan,Kumar Sanuらが台頭しはじめ、現在ではSunidhi Chouhanらが頑張っているようです。
もちろん前述の歌手も、生きている人はいまだに活躍しています。
音楽の特徴としては、
1.男女のデュエット
2.甘ったるい歌声
3.タブラーをはじめとするインディアンパーカッションとバイオリンを多用
こんなところですが、もちろん例外もあります。
特に3なんか、最近の映画のメインの曲は打ち込みビートがかなり多く、「パーカッションとバイオリンを多用」というスタイルは過去のものになりつつあります。
デュエットものでなくソロものも結構ありますし、甘ったるい歌声ではなくサプナー・アワスティーのような民謡声(悪く言うとオバさん声)の曲もたくさんありますので「映画音楽はこうでなくてはいけない!」といった定義は特にありません。
求められるのは、“映画の雰囲気を壊さずミュージカルシーンにマッチしたサウンド”でしょうか。
映画の音楽監督はインド音楽業界の中でも最もシビアな役職かもしれません
つづく(?)